『弥生時代のかながわ 移住者たちのムラと社会の変化』と題する神奈川県立歴史博物館主催の「平成23年度かながわの遺跡展・巡回展」(平成24年1月8日〜月2日12日)が開かれています。
この展示では、昭和40年代からの開発や建設工事などに伴う遺跡調査で、県内各地で発掘された数多くの出土品が展示されているが、学芸員の方から土器や石器などの説明を聞きながら見学、遺物や発掘成果を見ることができる貴重な機会であった。
同時に開催された明治大学文学部教授 石川日出志氏による講演会にも参加しました。弥生時代の特徴を示すものとして、?水稲耕作の開始?石器中心から金属器の使用?争いが始まるー環濠集落の出現?特徴のある弥生土器の登場であったと云われている。
しかし、近年それまでの定説、常識を覆す例が全国各地で発見され、弥生文化は多様性が強く、地域ごとに特色があるなどの説明を受けた上で、かながわの弥生社会の成立に深く係わった次の3か所の遺跡について、最近の発掘調査とその成果を踏まえ、詳しく解説を頂いた。
?中里遺跡(小田原市中里)、、、最初の本格的農耕集落〜弥生時代中期中葉
?赤坂遺跡(三浦市初声町宮田)、、、海を背景として維持した大集落〜弥生中期後半
?神崎遺跡(綾瀬市吉岡)、、、東海からの移住者のムラ〜弥生後期前
これを機会に、県内で見つかっている遺構の中から弥生時代の遺跡を中心に現地に足を運び、それぞれの地域の集落跡や墓の形態、往来した人々の形跡、土器、金属製品の種類などを見学しています。弥生ムラにはそれぞれの地域性が見られるが、この弥生文化が箱根の山を越えて、このかながわの地へはどのようにして来たのか、また分かっていないことも多いようなので、遺跡めぐりは、これからも夢とロマンを駆り立ててくれます。
遺跡めぐりといえば、一部のマニア向けと受け取られたり、地味なテーマかもしれませんが、かながわ県内の主な弥生時代の遺跡とその周辺の博物館・資料館を取り纏めましたので紹介しておきます。
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